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子どもの頃の夢中を思い出せますか? 夢中との再会と未来に描く夢中の続き

夢中だったあの頃。ノスタルジーとの再会。

こんにちは、ライターのHIRAです。今日はちょっぴりノスタルジックな話題から入りたいと思います。

近頃は「エモい」、「昭和レトロ、平成レトロ」などがブームになっていますね。例えば、10~20代の若者がブルースリーの映画にハマったり、YouTubeなどで70~80年代の流行曲を知りカラオケで歌ったり、90年代のアニメに魅了されたりしています。飲み会の場も古びた横丁だったり、カフェよりも昔ながらの純喫茶を選んだりしているようです。私は40代なので80~90年代のものを見ると「懐かしい!」と思いますが、平成生まれの若者からすると懐かしいのは「平成レトロ」、一方「昭和レトロ」については逆に新鮮に映るようですね。

そんな懐かしい思い出と一緒に頭に浮かぶのが、当時夢中になっていたことではないでしょうか。例えば私の子ども時代を振り返ると、ミニカーに夢中になり、覚えたての野球に夢中になり、ドラえもんに夢中になり、やっと手に入れたファミコンに夢中になっていました。中学・高校時代にはこれもやっと購入したミニコンポ(カセットテープ、MD、CDで聴くタイプのもの)に夢中になり、浦沢直樹さんのコミックに夢中になり、彼女なんて全くできない野郎同士でつるんで行う麻雀に夢中になり…。そんなことを考えていると、今そのどれもほとんどやらなくなってしまったことに気づきました。当時のあの情熱はいったいどこにいってしまったのだろう…。

そんな時、「子どもの頃、夢中になったものに、大人になってまた夢中になったことがあるか?」というアンケートがくらしの夢中観測所で行われました。これはちょうどいい機会だ!と思った私は、さっそく寄せられた回答を読んでみることにしました。きっと子どもの頃の情熱を再燃させるヒントが見つかるはず。そんな気がしたのです。


子どもの頃の夢中が再燃! 好きなものはいくつになって好き

それでは、アンケートの回答の一部を見ていきましょう。

子どものころは恐竜図鑑を読み漁って全ページ記憶するほどの恐竜オタクだった。大人になって再燃した理由は、姪っ子が恐竜にはまり、おもちゃを買ったり一緒に遊んだりして恐竜に触れ合う機会が増えたため。(20代)

セーラームーン。幼稚園の時に再放送ではまっていた。高校生の時に20周年記念でコスメが発売され、それが目に留まり以降情報を追うようになった。子どものころはアニメのみだったが、大人になってからは原作や世界観、原画等も好きになり、入手するグッズも変わってきた。(20代)

クラシックバレエを3歳から習い始めて中1で辞めてしまい、大人になったらまたやりたいなと、漠然と思っていました。社会人になってから時間に余裕ができてふとバレエのことを思い出し、単発レッスンから挑戦してみました。現在指導いただいている先生は解剖学の視点を交えて教えてくださり、理系の私には非常に理解しやすいです。子どもの頃よりハマっています。(30代)

幼稚園児の頃、ピングーが大好きだった。当時はグッズ展開等があまりなかったので、小学校に上がってDVDを見なくなってからはピングーとは離れていた。大学5年生のとき、当時住んでいた近くのイオンにピングーが遊びに来るのを偶然知って会いに行った。その時、グッズが展開されていたので買い集め、社会人になってからはピングーのインスタグラムやTwitterのアカウントがあるのを知り、今はSNSでピングーの情報を追ってショップや企画展に出向いてコラボ商品も買っている。(30代)

幼稚園の時からずっとサンリオキャラクターが好きでしたが、30代40代になった時にキャラクターの周年イベントやグッズが発売され、レトロキャラクターとして自分の小さいころに持っていたものがリバイバル販売される機会が多く最近またサンリオグッズを集めるようになりました。(40代)

テレビゲームです。子どもが幼稚園に上がったことをきっかけに家庭用ゲーム機を購入した結果、再度ハマりました。スプラトゥーンをコーチングするという名目でしたが、段々とレーティングにこだわるようになってしまいました。80年代~90年代のゲーム(グラディウス、ツインビー)もやってみたところ、意外と腕が落ちていないことに驚いてます。(40代)

ガンプラ(ガンダムのプラモデル)づくり。中学生のころ、機動戦士ガンダムが放映されてガンダムシリーズのプラモデルが発売、当時結構流行ってたくさん買って下手なりに作りました。しばらくは興味が薄れて作っていませんでしたが、大人になって「すごいレベルのガンプラ」が発売されていることをたまたま知って再没入。当時は300円でしたが、現在のものは3万円近くするものもあり、その分関節が設定どおりに動く、ち密内部機構を再現など、ものすごくレベルアップしていて大満足。当時できなかった(動かなかった)部分が「お、ちゃんと動くぞ、こいつ」の感動は忘れられません。(50代)

子どものころ仮面ライダーに夢中になった。特に仮面ライダー2号からV3まで仮面ライダースナックでのライダーカード収集には全国の子どもたちも夢中になり社会現象にまでなった。大学に入ったころバリバリ伝説にはまり大人になってから(大学~社会人になって)バイクに夢中になり、鈴鹿サーキットのバイクレースに年に何回も行くほどに。そこで、あっ!どっちもバイクに乗っているヒーローが好きなんだと思った。(60代)

他にも熱量の高い回答がたくさんあり、皆それぞれ子どもの頃の夢中を再度楽しんでいるようでした。やはり、大人になってから何かのきっかけで夢中に再会している事例が多くありましたね。そして、意外にも子どもの頃以上に楽しんでいる人が多いことが分かりました。確かに大人の方が、経済力もあり、脳が発達していることに加え、対象物も進化しているため、より濃い夢中になるようですね。

大人になってから偶然子どもの頃の夢中に再会したという回答が多数でしたが、偶然を待っているのはもったいないので、自ら再会しに行くのも手なのかなと思いました。ただ懐かしい! と思うだけでなく「今はこんなに進化しているんだ!」とか「子ども時代にはできなかったけど今ならあんなこともできるかも!」とか、そんな新たな感動がありそうです。

子どもの頃に描いていた夢はその後どうなった?

さて、アンケートには「子どもの頃に描いていた夢と、大人になってその夢はどうなったのか、教えてください」という設問がありました。その回答の中には描いていた夢どおりの仕事をしているという人もいましたが、多くの人が夢は途中で断念したと回答していました。確かに、私も野球選手やバスの運転手を夢見ていましたが、今はそのどちらでもありません。子どもの頃の夢が叶わなかったとしても夢に関連した仕事や趣味ができているという人もいます。いくつか回答を見ていきましょう。

子どものときに思い描いた将来の夢(薬について学び、研究者になること)を追い続け、夢を叶えた。今は漢方ユーザーを増やすことが新たな夢となり、実現に向けて日々仕事に取り組んでいる。(20代)

こどものころはアナウンサーになりたかったですが、今も通ずるところはありそうです。話すことが好きだったり、注目されたり自分の意見を言ったりすることも好きな方なので、現在の仕事の中でも好きなことが出来ているのではないかと思います。(20代)

海外で生活することが夢の一つだった。色々な国へ行ったが、実際行くとどの国も限定的だから楽しいのであって、日本の良さを実感する経験へとつながった。海外で生活したいという夢はなくなり、異文化に触れるため限定的に旅行する趣味へと変化した。日本のマナー文化、清潔習慣レベルは素晴らしい。実際に自分で経験してみないと何事もわからない。大人になることは初めてがなくなり、経験値が増えていくことだと思う。(30代)

子どもの頃から普通を極めたいと思っていた為、将来の夢はサラリーマンだった。家族もいるため夢は叶っている。(30代)

子どもの頃は医者かパイロットになりたかった。医者は血が苦手なのと激務なのが大変そうでやめました。パイロットは視力が基準を満たさないのでそもそも無理でした・・・。飛行機に対しては今も変わらず好きで、乗ったり撮ったりすることで今も続いています。(30代)

まだ夢のままですよ。宇宙に飛んで、違う惑星に行って、宇宙人にあって…。叶えられるものなら、叶えたいですね 笑。(40代)

スラムダンクの影響でバスケに夢中でした。子どもの頃の夢中になったものは、職業に結びついておりませんが、中学の部活のバスケットボールの経験で子どもたちたちと一緒に遊ぶことが出来ています。(40代)

子どものころ看護婦さんになりたかった。誰かのお世話をしたかったのだと思う。今は、仕事でいろいろな人から、いろいろなことを(これは私の業務だろうか?と思うことまで)頼まれることが多い。(50代)

子どものころはおこづかいの範囲で日帰りでしか鉄道に乗れなかったが、今では時間さえあれば旅行を兼ねて遠くまで行くことができる。(50代)

高校時代におしゃれに目覚めてスタイリング剤を使い倒していました。漠然とヘアケア剤を作ってみたいと思っていましたが、気づくと化粧品処方開発者になっていましたので夢がかなったと言えそうですね。(50代)

昆虫採取が好きだった子どものころは昆虫博士になりファーブルの様な研究者になりたいと思っていたが、高校~大学時代に多様な価値観の人と交流し、影響を受けたことで、人の生活に直接かかわる仕事をしたいと考えるようになり企業人の道を選んだ。(60代)

「子どもの頃から普通を極めたいと思っていた」という回答に、どんな子どもなのだとクスッとしましたが、やはり夢の難易度が高いと途中で断念せざるを得ない印象です。また、途中でやりたいことに変化が起こっている人も複数いました。。多くの人が年を重ねるうちに、現実的になっていき、「自分ができる範囲で貢献できる道に進む」という考え方になっていくことが読み取れました。

これからでも情熱を再燃させる子どもの頃の夢中はある

「子どもの頃の夢中の再燃」と「子どもの頃の夢がどうなったか」の回答を見てきましたが、様々な回答がありました。中には子どもの頃に描いた夢の実現をあきらめていない人もいるかと思います。何かに夢中になることや、夢に向かって頑張ることはきっととても幸せなことであり、人生を何倍にも輝かせるはずです。

アンケートの回答からは、SNSやYouTubeなどインターネットの情報を閲覧していて子どもの頃の夢中に再会している人が多くいました。ひょんなことから夢中を思い出し、その頃の情熱が再燃したようです。さらに経済力や行動力など大人の力(笑)によって、子どもの頃以上に夢中になっているケースもあったのが印象的です。また、夢を断念した人の中には、夢自体の難易度が高すぎたという理由もありましたが、考え方の変化や、仕事とのギャップ、時間が足りなくて断念したという人も多くいました。この場合は、ワークライフバランスの見直しや、定年退職もしくはエルダー退職後の余暇時間を使って準備することで叶えられる夢もあるように思います。

さあ、読者の皆様もぜひ子どもの頃の夢中を思い出して、再会してみませんか? まずは第一歩としてネット検索などしてみてください。もしかしたら今だからできる「子どもの頃の夢中のつづき」となる夢中の楽しみ方があるかもしれません。そして、子どもの頃に描いた夢がよみがえってきて、今後の生きがいになるかもしれません。

そういえば思い出しました。「未来は、これから変えることができるんだ!」と私が小学生の頃に夢中になった“ドラえもん”が言っていましたよ。

ライター:hira
イラストレーター:カズシ