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世界からも大注目!紙とプラスチックの代替新素材「LIMEX」山崎社長のクレイジーから学ぶイロハ

TBMが開発した「LIMEX」は、紙とプラスチックの代替製品となる新素材です。

主原料は地球上に無尽蔵にあるという石灰石(Limestone)。
木を使わず、わずかの水で、紙の代替がつくれ、石油使用量を減らして、プラスチックの代替がつくれる。
資源問題に貢献する新素材として世界中から注目されています。

山﨑社長は「LIMEX」で社会の循環を実現し、人がかわってもそれに挑戦しつづける会社を残したいとTBMを立ち上げました。
だから社名は、時代の架け橋となるTimes Bridge Managementの頭文字。

当たり前のように「クラシエさんはチャンスじゃないですか」という山﨑社長。

その熱を帯びた言葉にハッとさせられ、クラシエの今の状況を改めて気づかせてくれた対談となりました。

一度きりの人生、一緒に感動したい。

クレイジーを体現する人にお話を聞きに行って、ヒントをもらおうというのが、このインタビューです。
今回のクレイジーは、いま「LIMEX」で世界から注目を集める山﨑社長です。

偶然にも岩倉社長と同郷、岸和田なんですね。やっぱり岸和田気質というのはありますか?

山﨑
それはめちゃくちゃあると思います。やっぱり岸和田だんじり祭で。

岩倉
人情が厚く、気質は荒い。みんなお祭り好き。

山﨑
毎年ドラマがありますよね。ぼくはあの祭りで潜在意識を植え付けられたと思っていて。鼻たれ坊主のときからの仲間と15歳くらいで青年団に入り、そこから10年やって卒業するんですが、たった二日間の祭りのために一年間いろんな準備をするんですよ。

街の掃除をしたり、寄合をしたり、練習したり。
祭の最終日には卒業する団長や幹部がそれまでの想いを語って、あとは頼むぞと。このストーリーがすごく感動するんです。

岩倉
あの熱気、すごいですよね。
まさに人生が凝縮されたような。

山﨑
スピードに乗って方向転換させる“やりまわし”に入るときには、根性入れて「今から行くぞ!気合い入っているか!」と団長が号令をかける。腹をくくる瞬間というか、これが上手くいくんやったら万が一なんかあってもいいわぐらいの気持ちでまとまるんです。

岩倉
大けがをする人も出るお祭りですからね。

山﨑
もちろん今はもうそんな危険は冒さないですよ。
でも、会社とかプロジェクトって、全部これと一緒やと思うんですよね。
仲間たちといろんなことに立ち向かって乗り越えたときにドラマがある。

ぼくはそんなストーリーをみんなで理解しながら一緒に感動したいんです。

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岩倉
私は最近、夢中という言葉を使っていますが、社長の感動と同じような使い方をしているんですね。

仕事って何をしてもしんどいじゃないですか。
そんなラクな仕事はない。
だったら自分が楽しめるように夢中になれって言っているんですよ。

山﨑
いやもうおっしゃる通りで。
しんどいことが8あって2ぐらい楽しいことがあったら、すごく楽しく感じると思うんです。

岩倉
自分が夢中になるために、誰かのためにって思わないと夢中にはなれない。

山﨑
それは絶対そうですね。

岩倉
夢中と感動。同じですよね。
だからうちは、世界を夢中にする100年企業っていう言葉を使っているんです。

肩書きは自分で考える。

実は、100年先のことを見ていこうと掲げているのも両社の共通点です。TBMはその中で、次に来ると言われているサステナビリティ*革命で世界一のトッププレイヤーになることを目標にしています。

*サステナビリティ(Sustainability):環境・社会・経済的な3つの側面を配慮することで、事業およびステークホルダーに加え、社会全体を持続可能にしていく活動。

山﨑
はい。サステナビリティ革命は絶対に起きるし、絶対に起こさなきゃダメだと言っています。

ぼくらにはLIMEXを世界に広めていきながら、世界に貢献していくようなサステナビリティにフォーカスした事業をどんどん仕掛けていきたいという想いがあって。

うちにはLIMEXの改良や新商品を開発するまえに、TBMとしてのサステナビリティの考え方に照らして是か非か判断する「サステナビリティアクセラレーター」という肩書の20代の社員がいるんです。

工場責任者や開発担当者のほうがずっと年上なのですが、開発の判断は彼が「うん」と言わなければ会社として動かない。

サステナビリティについては最新の情報収集から事業判断まで彼に全権を渡しています。彼が一生懸命、ぼくたち役員に教えてくれるんです。
だから加速させる人、アクセラレーター。
彼が自分で名付けました。

岩倉
社長の想いや自分たちがこれからどうなろうとしているかを理解している。

山﨑
そうですね。“何のために何をすべきか”を理解しています。

岩倉
それはすごい強みですね。

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山﨑
サステナビリティだけでなく、社内のあちこちで“何のために何をすべきか”を考えて自発的に動いてくれています。

岩倉
いろんな提案があるんですか?

山﨑
はい。いろんな面でそういうことをガンガンやっていて。
その姿から、新たな刺激や価値観をぼくのほうがもらうことがすごく多いんですね。
本当に感謝しています。

一緒に感動したい、世の中に今よりもっと良いものを、という想いを持った仲間がこんなに一生懸命頑張ってくれている。
だからこそ、彼らが人生を振り返ったときに本当に良かったと思えるようにしてやりたいんです。

岩倉
いろんな社員が自分の役割を認識して動き、それを会社が信じて任せ、さらに社員が信じて返す。循環が起きているような感じですね。

山﨑
なので、うちの会社では自分の肩書きを自分で考えてつけるんです。
例えば、広報に新しく入った社員は「ファンクリエーター」。
社内外にファンをつくるという使命を持って取り組んでくれています。

岩倉
なるほど。自分のやるべきミッションや道が見えてくるし、意識が変わりますね。

期待と責任を背負う幸せ。

今、TBMは日本国内だけでなく世界から注目されています。
TBMの次のステップというか、山﨑社長のこれからの野望は何ですか。

山﨑
いっぱいあるんですけどね。

今までいろんな方にご支援いただいてここまできましたが、最近は海外からの期待がすごく大きくて。
だから次は人口増加で需要が伸びていくような海外でLIMEXを使っていただくことが大事だと。

岩倉
頼もしいメンバーが集まっていますしね。

山﨑
おもてなしもそうですし、電車や飛行機が時刻通りに来るのも日本は世界一。日本の企業とか日本にもともとある価値観とか仕組みって、サステナビリティと相性がいいんですね。

世界一の日本の価値観、仕組み、そして技術を持って世界に出ていって移植する。

日本の資産を持っているからこそサステナビリティ革命を起こせるだろうと信じているんです。
これができなきゃぼくらは本当の意味で貢献したとか、挑戦が実現したとは言えないんだ、と常に言っていて。

岩倉
大きいですね。

山﨑
もうみんなすごい頑張ってやっています。
こんなに素晴らしい仲間がこんなに理念や想いを共有して挑戦してて、負けるわけがないってやっぱり思うんです。

岩倉
それは社長と社員の信頼関係ですね。

山﨑
いやでも、これだけの期待と責任を自分の人生の中で背負うようなことになれたことが、もう本当に幸せやなって思うんですよ。

岸和田で大工見習いだった自分が、中東やヨーロッパでビジネスの話をさせてもらったり、一つひとつの経験がすごいありがたいんです。
苦しい時代を戦って乗り越えてきたから、そう感じるのもあるんですけど。

岩倉
それを幸せだと思えるのが強いですね。

山﨑
責任と期待は、ぼくや会社の一部の人間だけが背負っているものではないんです。
自分は日々デスクワークやから違うんだとか、勤めているだけやとかみたいに思っている人は、期待と責任を自分が、なんて思えない。

みんなに自分の会社なんだって思ってもらいたいし、みんなで背負っているんやって思いたい。
だから海外出張に行く社員には、そこで感じた責任と期待をみんなに話してくれよって言うんです。

挑戦を買ってもらおう。

いまコストや効率が最善だったものから、製品がもつ意義みたいなものがどんどん加速しているし、これからもたぶん続きますよね。
TBMを立ち上げた10年まえと、世の中の空気はだいぶ変わってきていますか? 

山﨑
はい、めちゃくちゃ変わっていますし、そうなっていかなきゃダメだと、ぼくらみんなで使命感をもってやっています。

我々のLIMEXはまだまだ発展途上の製品ですから、お客さまには、ぼくらの挑戦を買ってもらう想いで伝えています。
LIMEXが世界の資源問題を解決するために挑戦しているんです。

本発の新素材として世界で勝負していくので、力になってもらえませんか。
これからどんどん良くしていきます、と。
いつか「あのLIMEXがここまで来たか!」と一緒に喜びたいんです。

岩倉
挑戦を買ってもらって、製品がファンと一緒に成長する。

山﨑
そうなんです。
シリコンバレーのテスラが品質と価格で追いついていなかったロードスターをカリフォルニアの人たちが乗って、叱咤激励して育てていった。
ぼくらのLIMEXも同じように成長を一緒に見守ってもらいたいんです。

岩倉
たしかに、我々も応援者があってのブランドです。
一緒に育てようというファンがいるからこそ、最高に良いものになっていくんですよね。

今はここだけど、走りながら、改良を加えながら、良くしていきますというメッセージと一緒に発信していく。

山﨑
だから悔しい意見、批判、お叱りも全部吸収していって、みんなで謙虚に受け止めています。
それらは全部ぼくらを成長させてくれるガソリンだから、感謝しよう。
もう全部感謝やと。

岩倉
言ってくれることこそ、まさに感謝ですよね。

クラシエはチャンス。自分たちでつくるんだ。

クラシエは消費者調査で社名は聞いたことあるけど、どんな会社なのかイメージが湧かないという声も多いんです。
やはり山﨑社長が言うように、外の人が応援したくなる挑戦がクラシエの中でも増えていくべきなのではと思いました。

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山﨑
事業が知られていないというのは、すごいチャンスですよね。
今いる人たちにしたら、将来クラシエをトヨタぐらい有名にさせたのは自分たちや!って言えるチャンスがある。
クラシエさんにはそうなるだけの土壌もあるわけじゃないですか。

岩倉
まさにそうです。

山﨑
トヨタ創成期のドラマじゃないですけど、ぼくらはみんな、絶対ああいう会社になるんだって信じてやれている。

そう思う、今この瞬間を味わえるって、最高にごちそうじゃないですか。これほど幸せなことはないって、ぼくらみんなで思うようにしているんです。だから、クラシエさんも一緒ですよね。

岩倉
100年つづく会社を自分たちでまたつくれるんですよね。

山﨑
もうすでに売上1,000億円という下地があるわけですから。
ここからあとは自分たちがつくっていくストーリーじゃないですか。
これからのドラマづくりをみんなでどうやったら楽しいか。

すごいワクワクしますよね。

岩倉
本当にその通りです。
それをもっとみんなに楽しんでほしいんです。

誰かを夢中にすること、自分が夢中になれること、人を想いつづけることなら何でもやっていいって。失敗してもいいと。

山﨑
ありがたいメッセージですよね。
失敗したときこそ、その人にとって思い出が残るじゃないですか。
だから、そのストーリーは大事にしてあげたいってぼくは思うんです。

岩倉
たしかに。クラシエの企業理念は「人を想いつづける」。
そしてクラシエの強みも人ですから、人ありきでストーリーをつくりたいです。

山﨑
ぼくらもハングリーにチャレンジしまくるので、たまに情報交換してください。

岩倉
ぜひ、お願いします。ミックスしましょう。

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