社長が、 社員にどうしても 相談したかったこと。①「社長の悩み相談室」やりました。上司はポンコツ!?
社長の本心、社員の本心。
クラシエに社名変更した10年を機にビジョンを「CRAZY KRACIE」に変更してから4年。世界を夢中にさせる100年企業を目指して、一生に影響する仕事をしようと、みんなで変わろうとしています。しかし、変わったこともあるけど、変わらないこともあります。これからの10年のために、2020年11月、クラシエホールディングス代表の岩倉が全社員に悩みを打ち明けました。アドバイスをくれたのは180人。全回答を岩倉が読みました。今回はできる限り多様な意見を、ランダムに抜粋して紹介します。本心は本心とつながれたか? ぜひお読みください。
悩み1 上司はそんなにダメですか?
しるしの「上司のほうを向くな」が本来の意味で伝わっていないように感じています。上司を無視することではなく、「いちばん厳しい生活者の目」で、上司も部下もみんな対等に向き合ってほしい。そのためには上司と部下の関係がとても大事だと思いますが、あなたにとって上司はそんなにポンコツですか?
・ポンコツです。(複数回答)
・ポンコツではありませんが、意外と自分のことをわかってくれていない・評価されていないんだと気づきました。私も、同じようなことを下の人からも思われているのかもしれません(笑)。そうならないように気を付けて業務している今日この頃です。(松風/34歳)
・これまで数人の方の下で働いてきましたが、私にとっての上司は非常に優秀でそれぞれのベクトルにおいて尊敬できる面をお持ちなかたばかりでした。このような質問が出ること自体が信じられません。(鰻/30歳)
・ポンコツだとは思っていないですが頑固な人が多いです。一見話を聞いてくれているように見えて上司の中では意思が決まっていて、実際はこちらの声が届いていないことがあります。柔軟さを取り入れてほしいと思うことが多々あります。(研究員/28歳)
・ポンコツの上司もいたし、この人についていこうと思えた上司もいました。上司はやっぱりがんばっている姿を背中で見せてほしい。そして本音を語って欲しいです。私にはひとり、とても忘れられない上司がいらっしゃるのですが、そのかたは私の「なぜ」にどんなことでも真剣に向き合ってくれました。(みどりむし/48歳)
・自分が部下だった時に、対等に向き合う習慣のない働き方をしたかたには難しいと思います。(ケセラセラ/55歳)
・役職名で呼ぶのは上下の壁を作るので、全員「さん」付けに戻した方が良い。(食楽/43歳)
一言で上司と部下の関係、と言ってもさまざまですね。部下のみなさんの切実な気持ちが伝わってきました。上司もまた部下に対して思うところがあるのでしょう。「さん」付け。うーん、そうですね…。役職名で呼ばれることで本人が役割を自覚し、責任を全うすることができるという一面もあると思うのですがいかがでしょうか。(岩倉)
悩み2 嫌~ オブ・ザ・イヤー
正直なところ、今、クラシエで働いていて一番イヤなことは何ですか?
・上司や会社の環境への不平不満が多い。会社で自分がどうあるべきか?よりも、自分がこの会社の中でどういたいか?を優先してしまう結果だと思います。(Tim/26歳)
・入社も、この会社で働くことも、決めたのはぜんぶ自分。社内環境を変える、良い商品を発売する、より良い会社を作るのも自分次第。唯一クラシエで働いていて嫌なことは働く人全員が上記のような気持ちで無いことかもしれません。(たんたん/40歳)
・社外よりも社内で気を遣う。(さと/26歳)
・「変化すること」が日常だと考えていない。世界に置いていかれてしまう。(お茶がいいです。/40歳)
・入社してから6年。新しい事柄に対する吸収力等が低下、スキルアップの努力が薄れてきている。(CH-R/29歳)
・孤独感。コミュニケーション不全なのか、物理的に社員との接触が少ないからか、仲間意識、帰属意識が薄れている。コロナ禍の不安も関係しているかも。(Y.T/35歳)
・イヤなことは正直なところ、ない。(K/50歳)
・クラシエに明るい未来を感じず、100年と言わず、10年後には会社がなくなるんではないかという不安に苛まれている。(もうじき中堅あたり/36歳)
そうですよね、私もイヤなことたくさんありました。ふと、会社への意見のつもりが、誰かへの不満になっている。そんな意見も目立ちました。不安はいつの時代でもあるけれど、個のレベルを上げることで不安を軽減する、そんな時代になりつつあるのかもしれません。だからこそみんなで、今できることを全力で。(岩倉)
悩み3 想いを伝えるって難しい
どこか他の会社に追い付きたい、ではなく、社会に必要とされる企業に、自分たちの力で成長していきたい。そのことがなかなか伝わりません。
・この質問がタイムリーで驚きました。ちょうど喜多川泰さんの「手紙屋」を読んで考えていたことだったからです。その本では会社(法人)を1人の人間としていて、自分はどんな人(会社)になりたいかを投げかけていました。クラシエという名前の人がたくさんの人のことを想いつづけ、生活をよりよいものにするための提案を行っていく。クラシエは自分と考えると他と比べる必要はなくて、自分が大切にしたい「人を想いつづける」ことをやればいいのだと思えます。(K/27歳)
・No.1になるからOnly1になれることもまた事実なので、業界1位の他の会社に追いつこうとする姿勢も忘れてはいけないかなとも思います。(ら/23歳)
・ニュースに出るような企業は、時代の先読みが得意で、社会がどうなっていくか考えながら企業活動している。もちろん、社会に必要とされる企業になりたい思いで働いているつもりですが、そのためには、この先のくらしを考えながら新しい提案をしていかなくてはならない。目先の売上や緊急の課題への対処も必要ですが、もっと広い視野で先の未来のことを考えながら(鳥の目、魚の目)仕事に取り組むように働きかけていただければ。(K/37歳)
・クラシエで働いていると、世の中に先んじているということを感じにくい。先進性が欠けている。長年染み付いた横並び意識、業界基準、水準があるのですかね。他社が手を出さない仕組みやビジネス、社会貢献など独自性のある、存在感のある試みが実は気づいていないけど社内にあるはず。それを棚卸ししてみてはどうでしょうか?従業員の自信を高めてあげることが必要ではないでしょうか。(ambitious/49歳)
回答を読みながらワクワクしました。真剣に答えてくれて本当にありがとうございます。会社には“果たすべき役割”がある。他社ができることは他社に任せる。改めてそう思いました。他社ができないこと、3事業あるクラシエだからできること、無限にあるはず。本当に困ったとき……どこを探しても自分に合った商品がないとき……それを満たすことが真に社会に必要とされる企業です。業界トップ、オンリーワンにもなれるはず。なりましょう。(岩倉)
次回に続きます。