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自ら行動して、夢を掴みに行く。 ラグビー 木村貴大選手が夢中になれる理由。

ラグビー 木村貴大選手
1993年福岡県生まれ。小学1年からラグビーをはじめ、中学・高校時にキャプテンとして日本一を経験。高校公式戦無敗、全国大会三連覇を達成。大学ではラグビー全国大学選手権で準優勝も経験、学業も両立して教員免許も取得。トップリーグ豊田自動織機を退社後、自らクラウドファンディングでNZに渡るなど、挑戦を続けている。現在、「2023年ラグビーW杯に出場し活躍する」を目標に活動している現役ラグビー選手。

世の中にもっと夢中を増やすために生まれた「くらしの夢中観測所」。
今回は、日本代表になるという夢を叶えるために自ら道を切り開いてきたラグビー 木村貴大選手にインタビュー。

トップリーグで戦うチームを辞めてクラウドファンディングで資金を募り、ニュージーランドへ渡ったり、最近ではJICAと共同で講演会を実施したり。やりたいと思ったことはすぐに調べて行動し、周りの人も夢の応援者にしてしまうそのポジティブなパワーはどこから湧いてくるのでしょうか。

筑波大学ラグビー部で先輩だった、くらしの夢中観測員 染谷悠介が聞きました。

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木村貴大選手と、くらしの夢中観測員の染谷悠介


夢中=楽しいこと。
ラグビーが大好きだから大きな壁も越えられる

染谷:木村選手とは大学のラグビー部時代一緒にプレーしていて、先輩後輩の関係にあたりますが、僕もじっくりお話するのは久しぶりです。まずは読者への紹介も兼ねて、これまでの経歴を教えていただけますか?

木村:はい。福岡県北九州市出身で、小学校1年の頃にラグビーを始めました。そこからはラグビー一色の人生。ラグビースクールや部活で練習を積み、中2~高3までは負けなしで全国優勝し続けました。
中3のときに福岡県選抜のキャプテンを経験し、東福岡高校ラグビー部やU18でもキャプテンを務めたり、順風満帆だったと思います。
その後、筑波大学に入り、そこで初めて試合に出られないという挫折を経験しました。

染谷:筑波大学に入ったころは僕と同じポジション、FL(フランカー)〔※1〕でしたよね。そこからSH(スクラムハーフ)〔※2〕にポジションチェンジしたと聞きましたが。

※1=FL(フランカー)
日本代表ではリーチ・マイケル選手のポジション。接点で体を張り続けるため、屈強なフィジカルと運動量が求められる。ひたむきな仕事人タイプが多い。ポケモンで言うとゴーリキー。
※2=SH(スクラムハーフ)
日本代表では流大選手や田中史明選手のポジション。ボールをさばいてゲームメイクをするため、軽快なフットワークと判断力が求められる。気の強いリーダータイプが多い。ポケモンで言うとピカチュウ。

木村:そうなんです。僕は172cmと小柄なので「将来を見据えるとSHに変更したほうがいい」と大学の監督に勧められました。FLは試合中ボールを2回ぐらいしか触らないのですが、SHは90回以上ボールを触るポジション。また、小さくてもFLで活躍できることを見せたいと思って練習してきたので、ポジション変更は大きな決断でした。

大学卒業後は、国内トップリーグ「豊田自動織機シャトルズ」と社員選手として契約しました。約3年間所属していたのですが、「日本代表になるために自分に必要なものは何か」を考えて退社を決意。

クラウドファンディングで資金を募って、ニュージーランドで約7カ月間修業をしました。帰国後は、世界最高峰のラグビーリーグ「スーパーラグビー」参加チームの「サンウルブズ」に電話で直談判して練習生として参加させてもらい、そこから登録選手に昇格。試合にも出場しました。

しかし、コロナの影響でシーズンが終了し、今は次の目標に向けて無所属で活動しています。

囲まれる

ニュージーランドでの修行時代。2m越えの選手に囲まれる!

染谷:自ら行動して、夢を掴みに行っていますよね。挫折があっても乗り越えて、ここまでラグビーに夢中になっているのはなぜでしょうか。

木村:やっぱりラグビーが大好きで、楽しいからです。夢中=楽しいこと。ラグビーをしているときが一番楽しいので、大学時代は自分の所属チームではない医学ラグビー部の練習にも参加していました。

挫折を経験して落ち込んでいるときも、外に出るとラグビーをしているんですよね。中学、高校時代に日本一を経験して、その喜びを知っているので、あの達成感をもう一度味わいたいという想いもあります。

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あともう一つは「日本代表になる」という、ラグビーを始めた頃からの目標があるからです。大目標、中目標、小目標を自分の中で掲げていますが、大目標は2023年のフランスワールドカップで日本代表として活躍すること。その大目標に届くための中目標、さらに中目標を叶えるための小目標を設定しています。

コロナの影響でスーパーラグビーが中断したときは、目標にしてきたものがなくなり、モチベーションを保つのが難しくなってしまいました。そこで改めて目標があることの大切さを認識しました。

多くの行動を起こした「挑戦的オフ」。
プレーだけでなく、スポーツ選手としての価値を大事にしたい

染谷:木村選手はクラウドファンディングで資金を募ったり、SNSで情報発信をしていたり、公式のファンクラブを立ち上げたり、他のラグビー選手がやらないような活動もしていますが、それはどうしてですか?

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木村:プレーだけでなく、自分が持っているスポーツ選手としての価値を大事にしたいと強く思っているからです。現役だからこそ熱量高く伝えられますし、現役選手にしかできないことがたくさんあると考えています。

また、挑戦する自分のことを多くの人に知ってもらい、見た人に勇気を届けられるようになりたいという想いがあります。

クラウドファンディングでは多くの方に応援してもらい、資金が集まったおかげで実際にとても助かりました。でも資金集めよりも、自分の挑戦を知ってもらうことのほうが大きな目的でした。

プレー以外の活動としては、社会人になってからもう4年ほど北九州市で「夢・スポーツ授業」を実施しています。これはトップリーグで活躍する僕の知り合いの選手を集めて、子どもたちに講義やラグビー教室をするもの。人に教えることも大好きなので、楽しんでやっています。

それからニュージーランドから帰国後の2カ月間は「挑戦的オフ」とテーマを決めて、色々なことにチャレンジしました。スキルコーチとしてニュージーランドで習得したパスを学校などに教えに行ったり、史上最年少でラグビー日本代表になった藤田慶和選手と一緒に講演会をしたり。

台風19号のチャリティーイベントに参加したり、北九州市の幼稚園や病院、老人ホームへの訪問活動をしたりもしました。最近ではJICAと共同で中学生向けに講演会を実施したりもしています。

講演会

講演する木村選手

染谷:自分を知ってもらうためのセルフプロデュースという面もあるかもしれませんが、人との関係づくりを大切にしているようにも見えます。

木村:はい。こういうプレー以外の活動の中で生まれる、人とのご縁を大事にしたいと思っています。会社を辞めたときにベンチャー企業のセミナーに参加したり、初めてビジネスに関わる人にたくさん会いに行きました。

今までラグビーしかやってこなかったので、知らないことがたくさんあって、世界がパーっと広がったんです。その時のご縁で活動が広がっています。

染谷:それにしてもすごい行動力ですね。その行動力は昔から持っていたものなのでしょうか。

木村:ポジションチェンジをした頃から、より自分の意志で行動するようになりました。SHのコーチが身近にいなかったので、元日本代表の選手にメッセージを送ってアドバイスを貰ったり。他の人が踏み出さないところにも一歩踏み出すようになっていきました。

会社を辞めてニュージーランドに行く決断をした時は、一歩踏み出すまでに時間がかかりましたが、踏み出してしまえば前に進むしかありません。今は、挑戦するリスクより、やった後に得られるもののほうが大きいことがわかったので、これからも挑戦し続けたいと思っています。

まずは、やってみることが大事。
経験した人にしか見えない景色がある

染谷:木村選手が「絶対に日本代表になるんだ」と、そこまで強い気持ちを維持できるのはなぜなんでしょう。

木村:昔は日本代表が最高峰だからという理由で目指していました。しかし、最近じっくり考えた結果、応援してくれるファンに挑戦する姿を見せて、諦めなければ夢が叶うことを証明したい、という気持ちが根底にあることがわかりました。

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僕は高校生までは有名選手で、正直なところチヤホヤされて調子に乗っていたけど、その後はたくさんの壁にぶつかりました。でも、その都度諦めずに挑戦すると、道が開けたんです。活躍する姿を見せることでファンの方に“キムタカ”がこんなに頑張っているんだから、自分も頑張ろうと思ってもらえたらうれしいです。

代表入りが決まったら、自分のこれまでの努力よりも、まずは家族をはじめ、応援してくれたファンの顔を思い浮かべるんじゃないでしょうか。

染谷:チヤホヤされて天狗になったままで、壁にぶつかってポキっと折れて終わりという人もいますが、木村選手は気持ちを切り替えてこられたことがすごいですね。

木村:すごくないですよ(笑)。僕は環境に恵まれていたのだと思います。高校の頃から監督やコーチたちがファンや関係者の方を大切にしなければならないことを教えてくれましたし、大学の先輩も、うまくいかなくて周りのせいにしていたときに、ガツンと言ってくれて。本当に恵まれていました。

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染谷:最後に、日本に夢中をもっと増やすには、何が必要だと思いますか。

木村:夢中は探すものではなく、自分が楽しいと感じることを全力で没頭してやることで、いつの間にかなっているもの。どこかで安定とリスクを天秤にかけて、安定をとる人が多いから日本に夢中が増えないのではないでしょうか。

でも最近は日本でもスタートアップ企業が増えてきていて、自分のやりたいことを選ぶ人が多くなってきていますよね。

僕の場合、海外に行ってみて世界がガラッと変わったので、チャンスがあれば、半年でも1年でも行ってみるのもお薦めです。夢中になれるものに出会えるとは限りませんが、考え方を広げるいい機会になると思います。

染谷:木村選手のお話を伺って「行動すること」が大事だと感じました。

木村:そうですね。考えたことを行動に移すことは間違いなく大事です。やって良かったと言えるのは行動に移した人だけ。経験した人にしか見えない景色があるんですよね。

やってみてダメだったら止めればいいだけなので、面白そうだと感じたら行動に出ることが夢中になるための第一歩だと思います。

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【木村貴大選手に教わった夢中になるためのヒント】

・楽しいと思うことに全力で没頭しよう。
・夢を叶えるために、大目標、中目標、小目標を掲げよう。
・一歩踏み出す勇気を持とう。
・できるだけ多くの人に会って、自分の知らなかった世界を知ろう。
・「面白そう」と思ったら、まずやってみよう。


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コメント (1)
素晴らしいですね。お人柄と行動力に元気と勇気をいただきました。このタイミングでこちらの記事を拝読させていただきありがとうございます。
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